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2026年03月17日

中国SNS「RED(小紅書)」とは?|
特徴・使い方・マーケティング活用まで徹底解説

中国REDとは|基本概要、登録方法、中国人から支持される理由

中国市場で成果を出すうえで、今や無視できない存在となっているのがSNS「RED(小紅書)」です。

中国では、中国全土に「グレートファイアーウォール(金盾)」と呼ばれるインターネット検閲ブロックシステムを敷いており、我々が日常で利用しているFacebook、InstagramといったグローバルSNSは利用することができません。

そのため、今では中国国外にもその名が知られる Weibo(ウェイボー)や WeChat(ウィーチャット)など、中国独自のSNSサービスが誕生し、成長と発展を続けています。

今回は、その中国SNSの中で勢いがあり、注目を集めているSNS「RED(小紅書/レッド)」をご紹介いたします。

 

目 次 (▼ クリックで非表示)

 

中国で人気のSNS「RED(小紅書)」とは?

RED(小紅書 ・レッド/英:Xiaohongshu)は、中国で爆発的な人気を博している口コミ系ソーシャルコマースプラットフォームです。

REDは、登録ユーザー数3億以上、月間アクティブユーザー2.3億以上を誇る、中国を代表するSNSの一つです。(出典:Statista

テキストや画像の投稿、Vlog、ライブストリーミング、EC機能、レビュー機能を備えており、その使用感やUIデザインから「中国版 Instagram」と呼ばれることもあります。
実際に、社内の中国人スタッフに聞いてみたところ、中国本土では「Instagram × Pinterest × Taobao を掛け合わせたプラットフォーム」という認識が一般的だそうです。

 

REDの歴史と進化

REDの創業と進化の歴史

REDは、中国の企業「行吟信息科技有限公司(Xingin)」によって開発されたプラットフォームです。

2013年、創業当初のコンセプトは「海外でいいものを探す」というもので、中国人の富裕層旅行者が香港を旅行する際のショッピング情報を共有するプラットフォーム「 Little Red Book Hongkong Shopping Guide」としてスタートしました。

その後、アジア圏を中心にさまざまな国のショッピング情報や口コミが投稿されるようになり、ユーザー投稿型の情報プラットフォームへと進化していきます。この流れを受け、サービス名称も 「Little Red Book Shopping Notes」 に変更されました。

2014年には独自のEC機能「Fulishe」が実装され、ユーザーが口コミで紹介された商品をアプリ内で購入できる仕組みを構築します。さらにライブ配信機能なども追加され、SNSとECが融合したハイブリッド型ソーシャルメディアへと発展していきました。

2016年には、テンセント・アリババ・DSTなどから合計約10億ドルの資金調達を実施。2024年時点で時価総額が170米億ドルにまで上昇しました。

中国で人気のSNSと言えば、WeChat、Weibo、Douyinなどが知られています。しかし、「口コミ× eコマースの融合」という視点から見ると、REDは他のSNSよりもソーシャルコマースの領域で大きく先行しているプラットフォームと言えます。

 

REDは海外から利用できる?

REDは、海外ユーザーや海外企業でもアカウントを作成できるプラットフォームです。

中国版TikTokとして知られるDouyinでは、海外企業が公式アカウントを開設することはできません。一方、REDでは海外企業も公式アカウントを作成し、情報発信やマーケティングに活用することが可能です。
そのため、日本企業を含む海外企業にとっても、中国ユーザーに直接リーチできる数少ないSNSである点が最大の特徴です

中国国外の利用ユーザー

REDは、中国国内だけでなく、海外の中国語話者を中心に利用が広がっているプラットフォームです。

特に、シンガポール、マレーシア、台湾、香港、カナダ、オーストラリアなどではユーザー数が多く、グローバルなコミュニティとしての側面も強まりつつあります。

近年では、海外ユーザーの流入が話題になるケースも見られます。例えば、米国政府によるTikTok規制の動きを背景に、インフルエンサーによる移行の呼びかけをきっかけに、いわゆる「TikTok難民」がREDに流入したと報じられました。

こうした動きから、REDは中国国内にとどまらず、海外ユーザーにとっても新たな情報収集・発信の場として注目されるプラットフォームへと変化しつつあります。

 

REDの主な特徴と機能

REDは一般的なSNSとは異なり、ソーシャル、検索、ショッピング機能が融合したプラットフォームです。ユーザーは情報収集、コミュニケーション、購買までを一つのアプリ内で完結させることができます。

ここでは、REDの主な3つの特徴について紹介します。

Social|口コミ・コミュニティ機能

REDは、ユーザーが自分のライフスタイルや商品体験を共有するUGC(ユーザー生成コンテンツ)型コミュニティとして発展してきました。

プラットフォームには多くのKOL(Key Opinion Leader)やインフルエンサーが存在し、商品のレビューや使用体験を投稿しています。こうしたリアルな体験談や口コミは、特にZ世代の購買意思決定に大きな影響を与えています。

REDでは、ユーザー同士がコメントや交流を行うことを推奨しており、商品を起点としたコミュニティが形成されている点もREDが支持される理由の一つです。

 

Search|検索プラットフォーム

REDはSNSとして利用されるだけでなく、新しいブランドや商品を探すための検索プラットフォームとしても活用されています。

近年では、中国の若年層を中心に検索エンジンの代わりにREDで商品情報を探す「検索SNS」として利用されるケースも増えています。

こうした利用の広がりは、データにも表れており、中国最大級の検索エンジンであるBaiduの一日の検索ボリュームが、約10億で減少傾向にあるのに対し、REDの検索回数は2023年の3億回から2024年には6億に倍増しています。

このような背景から、REDは従来の検索エンジンに代わる情報収集プラットフォームとして急速に存在感を高めており、今後さらに検索領域における影響力を拡大していくと見られています。(出典:A New Era in Search Dominance

lightbulb-ideaポイント
Googleで検索することを「ググる」という言葉が動化したように、
「刷小红书 (REDで検索する)」が中国の若者の間で一般的な動詞に!

 

Shop|ソーシャルコマース

REDにはアプリ内で商品を購入できるEC機能も搭載されています。

ユーザーは投稿された口コミやレビューを参考に、商品を比較・検討し、そのままアプリ内のEC機能を通じて商品を購入することができます。「発見→口コミ確認→比較検討→購入」までの導線がRED内で完結する仕組みになっています。

このように、REDはSNSとECが融合したソーシャルコマースプラットフォームとして、中国の消費行動に大きな影響を与えています。

 

REDのユーザー層

REDには様々な情報が投稿されていますが、特にコスメやファッションなど女性向けの情報が集まっています。そのためREDユーザーの大半を女性ユーザーが占めています。

中国のデータ分析企業の千瓜数据の2025年の調査レポートをもとに、REDのユーザー属性を見ていきましょう。

ユーザー数

  • 登録ユーザー:3億以上
  • 月間アクティブユーザー:2.3億以上

性別分布

  • 女性:71.98%
  • 男性:28.02%

年齢分布

  • 18-24歳:43.8%
  • 25-34歳:36.89%
  • 35-44歳:11.53%
  • 44歳以上:7.78%

居住都市

ユーザーの85%近くが一線、新一線都市、二線といった「都市部」に居住

ユーザーの活動曜日

土曜日~火曜日の利用が若干多いが、特に曜日よる利用差異はなし

  • 日曜日(周日): 15.20%
  • 月曜日(周一):13.32%
  • 火曜日(周二): 14.10%
  • 水曜日(周三):15.43%
  • 木曜日(周四):13.84%
  • 金曜日(周五):13.74%
  • 土曜日(周六):14.37%

 

REDが支持される理由

REDが中国人女性に人気が高い理由 KV

中国には数多くのSNSやeコマースプラットフォームがありますが、REDは特に30歳未満の若い女性ユーザーを中心に高い支持を集めています。
その理由は、単に「便利」「使いやすい」といった機能面だけではありません。

信頼性の高いコンテンツ

中国市場に携わっている方であればご存知の通り、中国では口コミの信頼性が非常に重視される文化があります。

REDの口コミは、匿名レビューやワンクリック評価のような簡易的なレビュー形式だけに依存していません。また、ユーザーがレビューを投稿しない場合に自動的に高評価が付くような仕組みも採用していません。
その代わりに、ユーザーのリアルな“生の声”を共有する投稿形式として、「Notes(笔记)」と呼ばれる長文レビューの投稿を奨励しています。

そのため、REDに掲載されているユーザー生成コンテンツは、他の情報源と比べても信頼性が高いと認識されており、購買意思決定に大きな影響を与えています

コミュニティを軸とした情報共有

InstagramやTikTokとは異なり、REDは派手さを評価しません。最も重要視するのは「関連性」です。

Notesには写真や動画を投稿できるほか、ハッシュタグやリンクを追加することができるため、ユーザーの検索性を高めることができます。さらに、投稿を見たユーザーは、コメントや返信を行うことができ、一つの商品をきっかけにユーザー同士の活発なコミュニケーションが生まれています。

多くのeコマースプラットフォームでは「購入」を最終目標に置くことが一般的ですが、REDは、商品を起点とした「消費者同士の信頼関係構築」が行われているのが特徴です。もちろん、アプリ内で商品を購入できる利便性も備えていますが、REDはそれ以上にユーザー同士が信頼できる情報を共有するコミュニティとして機能しています。

 

シームレスな購買体験

REDでは、アプリを離れることなく商品レビューの閲覧から購入までを完結させることができます。

ユーザーは投稿された口コミやレビューを参考に商品を比較・検討し、そのままアプリ内で購入することが可能です。また、割引やクーポン、フラッシュセール、グループ購入などの機能も用意されており、購買を促進する仕組みが整っています。

使いやすさ、購入しやすいといった機能面はもちろんのこと、同じ価値観を持つ買い物客同士が信頼できるコミュニティの形成に重点を置き、「信頼性」を中核に置いている点が若年層ユーザーのニーズにしっかりとマッチし、中国の若年女性ユーザーから強い共感を集めている理由の一つとなっています。

eコマースとコミュニティという2つの要素を高いレベルで両立している点が、REDの大きな特徴と言えるでしょう。

 

REDアプリのダウンロード・登録手順

REDは比較的簡単に利用を開始することができます。まず、アプリは以下の方法でダウンロード可能です。

  • Apple App Store(「小红书」「Xiaohongshu」「RED」で検索)
  • Google Playストア

アプリをインストール後、アカウントの作成を行います。ログイン方法は主に以下の通りです。

  • 携帯電話番号
  • Googleアカウント
  • Appleアカウント
  • WeChatアカウント(中国ユーザーのみ)

ログイン後は、性別・生年月日・興味関心(美容、旅行、グルメ、ライフスタイル、フィットネスなど)といった基本情報を入力したら、簡単に利用が可能です。

REDアプリのダウンロード方法_実際に登録してみた1
<実際にREDアプリをダウンロードしてみました>

これらの情報をもとに、REDのフィードは自動的にパーソナライズされます。ログイン直後から「探索」タブにはユーザーの興味に合わせたコンテンツが表示され、トレンドやブランド、クリエイターをスムーズに発見できる設計となっています。中国国外からアクセスする場合、自動翻訳も選択可能です。

※一部機能や表示内容は地域や言語設定によって異なる場合があります。

 

 

REDと他のSNSとの違い

中国で人気のSNSである Weibo(微博) や WeChat(微信) と比較すると、REDは若年層の女性ユーザーが中心で、利用目的が明確なSNSである点が大きな特徴です。

実際、REDユーザーの約80%はZ世代を含む30歳未満の若年層で、都市部に住む比較的購買力の高い女性が多くを占めています。彼女たちは最新のトレンドや体験、新商品に対する関心が高く、REDはこうしたユーザー層に強い影響力を持つプラットフォームとなっています。
RED、WeChat、Weibo、Douyin の違いを以下にまとめました。

 

中国SNS比較表

また、中国版TikTokとして知られる Douyin(抖音) は若年層に人気の動画SNSですが、海外企業が公式アカウントを開設することはできません。一方、REDでは海外企業でも公式アカウントを開設し、ブランド情報の発信やマーケティング活動を行うことが可能です。

こうした点から、REDは海外企業が中国の若年層ユーザーに直接アプローチできる数少ないSNSの一つとして注目されています。

 

マーケティング施策としてのRED活用法

REDをマーケティング施策として活用するためには?

REDを多言語マーケティングに活用したいと考えている場合、さまざまな活用方法があります。REDには厳しい規則があるため、効果的に活用するためには多くの規制を理解しておく必要があります。

アカウント運用(コンテンツマーケティング)

REDでは、アカウント運用によるコンテンツマーケティングが重要な施策となります。

REDはUGC(ユーザー生成コンテンツ)を中心としたプラットフォームであるため、企業アカウントにおいても、広告色の強い投稿よりも、ユーザー目線の体験コンテンツが求められます。
高品質な画像や動画を活用し、実際の使用感やストーリー性を重視した投稿を行うことで、ユーザーの共感や信頼を獲得しやすくなります。

RED 投稿ページ

 

広告施策(ターゲティング配信)

REDで広告施策を実施するためにはRED公式アカウント広告運用アカウント(聚光平台)の2つのアカウントを開設する必要があります。
双方のアカウント無しではRED広告配信は実施できません。

RED In-Feed Ad(インフィード広告)RED Open Splash(起動時フルスクリーン広告)

アカウント開設には、登記簿謄本とその中国語訳など必要な書類提出と、プラットフォームによる審査を受ける必要があります。(必要な書類はクライアントの業種などによって変わります)

また、RED広告ではユーザーの興味関心に基づいたターゲティングが可能で、都市単位でのエリア指定や、日本への配信にも対応しています。こうした精度の高いターゲティングを活用することで、より効果的なリーチが実現できます。

RED広告で設定可能なターゲティング一覧

 

KOL・ライブ配信を活用したプロモーション

REDでは、KOL(Key Opinion Leader)を活用したマーケティングが非常に一般的であり、高い効果が期待できます。
中国市場では、広告よりも口コミやインフルエンサーの発信が重視される傾向があり、「信頼しているKOLが紹介している商品だから購入する」という行動も多く見られます。

また、ライブ配信を活用したプロモーションも重要な施策の一つです。
KOLによるライブ配信では、商品のデモンストレーションや視聴者とのリアルタイムなコミュニケーションが可能となり、ユーザーの理解促進や購買意欲の向上につながります。さらに、ライブ配信中に限定オファーや割引を提供することで、その場での購買を促進することも可能です。

KOLライブ配信の様子

 

さいごに

REDは、中国のミレニアル世代やZ世代のユーザーから絶大な支持を得ているSNSであり、現在では中国市場における重要なマーケティングチャネルの一つとなっています。

実際、REDで人気のインフルエンサーが推薦した商品は、投稿後すぐに売り切れてしまうことも珍しくありません。観光客誘致や店舗への来店促進、美容・健康サービスのプロモーション、さらには地域全体の認知向上まで、さまざまな目的においてREDの活用はますます欠かせない存在となりつつあります。

一方で、REDは中国国内ユーザーを中心に設計されたプラットフォームであり、厳格なインターネット規制や検閲ルールのもとで運営されています。企業が公式アカウントを運用する際には、こうした制度やルールへの十分な理解が不可欠です。

REDを活用したマーケティング施策についてご関心がございましたら、ぜひお気軽にご相談ください。

バナー_REDの商品ページ遷移

 

FAQ(よくあるご質問)

Q1. REDは中国マーケティングで活用すべきチャネルですか?
REDは、中国市場において海外企業が活用できる数少ないSNSの一つです。特に、口コミや検索を通じて商品・ブランドの比較検討が行われるプラットフォームであるため、認知から購買検討に至るプロセスにおいて重要な役割を果たします。
Q2. REDはどのような業種に向いていますか?
特に相性が良いのは、コスメ・美容、ファッション、食品、観光、ヘルスケアなど、体験や口コミが重視される業界です。一方で、BtoB商材であっても、ブランディングや認知獲得を目的に活用されるケースがあります。
Q3. REDのマーケティングは広告だけで成果が出ますか?
REDでは広告単体ではなく、「コンテンツ運用」「KOL施策」「広告配信」を組み合わせた設計が重要です。特にユーザーの信頼を重視するプラットフォームであるため、自然な口コミや体験コンテンツとの連動が成果に大きく影響します。
Q4. 海外企業でもREDの公式アカウントを運用できますか?
はい、可能です。REDは海外企業でも公式アカウントの開設・運用ができる数少ない中国SNSの一つです。ただし、アカウント開設には審査があり、必要書類の提出や中国語対応などが求められます。
Q5. REDマーケティングはどのくらいの期間で成果が出ますか?
商材や施策内容によりますが、短期的な広告施策と中長期的なコンテンツ運用を組み合わせることで、段階的に成果が見え始めます。特に信頼構築が重要なため、継続的な運用を前提に考えることが大切です。
Q6. 自社で運用するべきか、外部に依頼すべきか迷っています。
中国市場は各種法規制やプラットフォームポリシーの影響を受けやすく、運用環境が変化する可能性もあるため、最新動向を踏まえた柔軟な対応が運用が求められます。そのため、初期フェーズでは専門パートナーと連携する企業も多く見られます。

 

2024年6月13日公開 2026年3月17日更新

吉田 真帆

吉田 真帆 マーケティング部 プランナー

iCJの自社マーケティングを担当。オーストラリアの永住権を取得したにも関わらず、思いもよらず日本に帰国。 オーストラリア・カンボジア・シンガポールにのべ9年ほど居住。出産・子育ても海外で経験しており、現地生活者の視点を交えながら記事を執筆しています。